SKKは日本語入力ソフトウェア(かな漢字変換)の一種です。

SKKとは

SKKは佐藤雅彦教授によりEmacs用の日本語入力ソフトウェアとして開発されました。日本語の文法解析を一切行なわないという斬新な設計思想で作られており、シフトキーによる補助操作で語句の区切りを人間側が明示することで、口語や方言、未知の造語といった従来の日本語入力方式が特に苦手とする文に対しても送りがなの誤認識が原理的に発生しないという優れた特性を持っています。

文法解析がない故に同音異義語が苦手であるといった問題はありますが、それを補うために接頭辞・接尾辞の変換操作やシンプルな学習機能が塔載されており、変換と辞書への追加削除による出現順序の調整といった一連の操作を、日本語入力の操作途中であることを意識せずシームレスに行なえる、独特な操作形態を持ちます。

他にも、他の日本語入力方式では必須だった「入力の確定」操作がほぼゼロで済むという特長も持ちます。日本語で最も出現率の多いひらがな・カタカナが即座に入力でき、漢字変換の操作中でも構わず次の文字を入力できてしまう「暗黙の確定」などの独特の操作系により、打鍵数を確実に減らすことができます。

現代の日本語入力ソフトウェアの多くは、複雑な辞書による高度な言語解析を駆使することで、説明不要で誰もが初見で使える『親切設計』が主流となっていますが、SKKはこうした流れとは明らかに一線を画しています。特殊なシフトキー操作は、あたかも乗り物を操縦するかのように熟練を要する、一見『不親切設計』とも取れる作りですが、それ故に文法解析ミスによる無駄な訂正操作や思考の中断のない、流れるような日本語入力が可能となっています。

最初は戸惑うこともありますが、『シフトキーを押す』という操作は単純明解であり、自分自身が操作に習熟していき「思った通りに」日本語を入力できている、という実感が得られることでしょう。

——SKK日本語入力FEPドキュメントより [空中三回転コピペできるマン]

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